AWS運用の基礎 いまさら聞けないクラウドとは?
AWSを活用するためには、そもそもクラウドサービスとは何か?を理解する必要があります。一言で「クラウド」と言っても、実際に何が出来て何が便利なのか分かりづらい... という方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。本ブログでは、クラウドサービスって何?サーバーって何?クラウドのメリットは?という皆さんの疑問を分かりやすく解説していきます!
動画もご用意しているので、是非ご視聴ください。
目次
AWS運用の基礎 そもそもサーバーって何?
クラウドサービスを理解する前にそもそもサーバーとは何か、について理解していきましょう。
サーバーという言葉はよく耳にするものの、実際サーバーについて尋ねられると、具体的な回答に困るという方もいらっしゃるのではないでしょうか。サーバーとは英語で書くと「Server」となり、提供する側という意味を持つ言葉です。例えば私が大好きな「ビールサーバー」はビールを提供する物、ということになります。
ITの世界ではサーバーというと「ネットワークで繋がったコンピュータ間で、サーバー自身がもっているデータやサービスなどを他のコンピュータに提供する」という役割のことを指します。
例えば、自分でWebサイトを作って世の中の人に見てもらいたい!とします。自分のパソコンでWebサイトを作っても、それがインターネット上で公開されなければ誰にも見てもらえません。
そこでインターネット上で公開するために必要なのが「Webサーバー」になります。
「Webサーバ」というサービスがあるわけではなく、サーバーに必要なソフトウェアをインストールして使います。
- Webサイトを提供したい → Webサーバー
- データを入れておきたい → データベースサーバー
- メールの送受信をしたい → メールサーバー
- ファイルを保管したい → ファイルサーバー
というように様々な用途でサーバーは利用されています。
AWS運用の基礎 クラウドサービスって何?
さて、サーバーの理解が深まったところで、続いてクラウドサービスとは何か?見ていきましょう。
クラウドサービスとは、一言で言うと「ユーザーがサーバーやソフトウェアを持たずに、インターネット上で必要に応じてサービスを利用できる仕組み」のことです。
一つ例を挙げてみましょう。
例えば、 iPhone をお使いの方は iCloud をご利用されている方も多いのではないでしょうか。これもクラウドサービスの一つです。
iPhone で撮影した写真をどこかに大切に保管しておきたい、と思った時に、自分でハードディスクを買ってきてその中に写真を移動して家のタンスにしまっておくと言う方法があります。これは自分で保管用のハードディスクを用意しているので、クラウドサービスではありません。
iCloud を利用する場合は、Apple社が提供してくれるサービスにログインして iPhone 内の写真データを同期して保管します。実際にどこのどんなサーバーに写真が保管されているのか?を気にすることなく、インターネット上で写真の保管が完結しますね。
このように実際にどこにどんなサーバがあるか、そのサーバがどんな仕組みで作られたか、を気にすることなくサービスを利用できるのがクラウドです。そして料金も、サーバに対して支払うのではなく、サービスの利用料として使った分だけを支払います。
よく例えられるのが「家」です。
例えば「自分が住む場所」を検討する時、
- マイホームを建てるのはサーバー
- 家具付きの賃貸マンションを借りるのはクラウドサービス
というイメージになります
マイホームを建てる場合、家を建てる場所を決めたり、家の大きさをどうするかも自分で決めることが出来、間取りや壁の色など全て自分好みにカスタマイズできます。そして土地代や家のお金は一括で支払う(ローンを組むことはありますが)ことになります。
家具付きのマンションの場合、どこに建てるか?どんな間取りか?どんな内装か?は全て決まっています。そして契約さえできればすぐに利用することができます。お金も実際に住んでいる分だけ支払うことになります。
例えば皆さんがお使いの Gmail も、本来であれば必要な「サーバーを用意してそこにメールの機能を設定して、、」といった手間が掛かる作業を実施する事なく、メールの機能だけを使うことができる「クラウドサービス」です。
また、皆さんが見ている YouTube も、動画をアップロードするだけで世界中に配信することができる「クラウドサービス」です。本来であれば自分でサーバーを用意してそこに動画をアップし、世の中に配信する必要がありますが、 YouTube の画面で動画をアップロードするだけで、簡単に動画を配信することができます。
このように私たちの生活はすでに多くのクラウドサービスによって支えられています。
AWS運用の基礎 クラウドの種類
クラウドを更に理解するために知っておくべきポイントが、クラウドサービスの分類です。
何かサービスを世の中に提供する場合、
①まずサーバーを用意します。
②サーバーの中に実際にソフトウェアを作るための開発環境を用意します。
③その開発環境を使って必要なソフトウェアを作ります。
クラウドサービスもこの3ステップに分類され、以下の名称で呼ばれています。
SaaS(Software as a Service)・・・ ソフトウェアを提供するクラウドサービス
PaaS(Platform as a Service)・・・ 開発環境を提供するクラウドサービス
IaaS (Infrastructure as a Service)・・・ サーバーを提供するクラウドサービス
先ほどご紹介した iCloud や Gmail 、 YouTube などはソフトウェアを提供しているので、『SaaS』に分類されます。
Webアプリケーションの開発・公開が可能な Google App Engine やWebアプリケーションの開発から実行、運用までをクラウド上で完結できる Heroku というサービスなどが『PaaS』に分類されます。
サーバーの機能を提供する AWS の Amazon EC2 と呼ばれるサービスや Google の GCE と呼ばれるサービスは『IaaS』に分類されます。
先ほどの家の例で例えると、
SaaS(Software as a Service)
→ ホテルやAirbnb: 冷蔵庫に飲み物が入っていたりタオルも用意されていてすぐに寝泊りできる
PaaS(Platform as a Service)
→ 家具付きマンション: 家具が揃っているので生活に必要な物を揃えればいいだけ
IaaS (Infrastructure as a Service)
→ 分譲マンション: 自分で内装や家具などをカスタマイズできる
のようなイメージでしょうか。
このように一言でクラウドと言っても、分類によって出来る機能が異なるのです。
AWS運用の基礎 クラウドサービスのメリット
では、このクラウドサービスを使うとどんなメリットがあるのでしょうか。
全部で5つご紹介します。
①実際に使った分だけの課金
②自由にスケールできる
③ビジネスチャンスを逃さない俊敏性
④データセンターの運用保守が不要
⑤世界中のデータセンターを利用できる
詳細は動画内でご紹介しているので、是非チェックしてくださいね♪
AWS運用の基礎 クラウドサービスとは まとめ
いかがでしたでしょうか。
クラウドサービスはテレワークが定着してきた今の時代、私たちの生活やビジネスにとって無くてはならないものになってきています。是非、皆さんの生活やビジネスに最適なクラウドサービスを選択して、活用いただけたら幸いです。
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元記事発行日: 2021年01月28日、最終更新日: 2024年02月28日