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おすすめAWS運用術 〜社内システム活用編〜

AWSのインフラは、社内システムでの利用においても絶大な効果を発揮します。物理的なセキュリティレベルが向上するだけでなく、利便性やコスト面でのメリットも数多くあります。社内システムのインフラとしてAWSを導入される際の考え方や、運用時のメリットの一部を解説していきたいと思います。

おすすめAWS運用 サーバーのスペック選定方法

社内の基幹システムや業務システムのサーバースペックはどのように決定されているでしょうか。日本においては多くの企業がパッケージソフトウェアを導入されています。ソフトウェアを動かすために導入しなければならないサーバーのスペックは、そのパッケージソフトウェアのメーカーが”推奨スペック”として提示してくれています。多くの場合、この推奨スペックを参考に導入したサーバーは、ソフトウェアの導入当初は過剰なスペックになります。これは物理サーバーの導入を前提として推奨スペックが作られているため起こります。物理サーバーは急にCPUやメモリを増やすことはできません。スペック不足を避けるためにも”スペックは高め”に見積もっておくことがこれまでは定石でした。また物理サーバーは5年以上のリースを組んで購入されることも多かったので、大体5年後も同じサーバーで稼働することを考えても”スペックは高め”に見積もっていました。

しかし、AWSでは高めのサーバースペックで見積る必要はありません。いつでも、サーバーを再起動する数分の時間があれば、CPU、メモリ、ディスクのサイズを変更することが可能になるからです。CPUの負荷をリアルタイムにモニタリングして、仮想2コアから仮想4コアにする。メモリを8GBから16GBにする。100GBのSSDディスクを500GBに増やすことが簡単に実現できるのです。

では導入時はどれくらいのスペックでスタートさせれば良いのでしょうか。是非小さいスペックでサーバーを立ち上げて、検証をしてみることをおすすめします。推奨スペックの1/4のスペックでもシステムは動くと思います。ただ、利用ユーザが増えると処理が重くなり、快適な画面遷移ができなくなってきたりします。検証は実際にシステムにアクセスをして、負荷のかかる処理を走らせたり、利用ユーザーを増やしたりしてみてください。そしてCloudWatchcloudwatchというAWSのモニタリングツールを使って負荷を確認してください。このように導入時は大まかにサーバースペックを決めて、後から必要に応じて追加できるをしていくことがAWSのメリットです。

以下の図は、必要に応じて必要な分だけサーバーリソースを確保するイメージです。最初は小さなサーバーで検証をして、本番環境のスペックを決めます。稼働していれば時期やタイミングによって負荷が増えることもあるでしょう。そのときは必要に応じてリソースを追加させ、不要になれば減らします。

また、AWSのコストはスペックに応じて設定されています。低いスペックのサーバーの方がコストも低いため、”必要なときに必要なスペックだけ”を調達する方法はコストメリットも非常に高いと言えます。

おすすめAWS運用 コストを抑える方法

社内システムのインフラとして良く利用されるするAWSのサービスは、仮想サーバーの Amazon EC2 (Amazon Elastic Compute Cloud) 、そしてデータベースサーバーの Amazon RDS (Amazon Relational Database Service) です。これらの課金は主にはスペックに応じたサーバー稼働時間課金となります。この時間課金の特徴をうまく利用したコスト削減方法をお伝えします。

皆さまが利用されている社内システムは1日の中で、いつ稼働させておく必要があるでしょうか。例えば海外取引のある業務であれば24時間稼働も必要になるかもしれませんが、数多くのお客様の社内システムをお預かりしている弊社の事例では、”平日の日中”稼働していれば業務に影響がないことが多いです。具体的には月曜日から金曜日の朝9時から夜21時はサーバーを稼働させておき、その他の時間はサーバーをストップしておくという運用になります。この運用ができれば、コスト削減が実現可能です。

コストに関して具体例を挙げてご説明します。1時間あたり30円のサーバーを1ヶ月(31日)丸々稼働させると、31日×24時間×30円=22,320円となります。これを平日のみ1日12時間稼働にすると、23日×12時間×30円=8,280円となります。このような運用をするだけで60%以上のコスト削減ができます。

「急遽、夜間も業務しなければいけなくなった!」「月末は12時間以上の稼働が必要!」という場合もあるかと思います。そのような場合は、停止しているサーバーを起動させれば良いだけです。

また、夜間にバックアップを取得している運用のため夜間もサーバー稼働が必要というお客様もご安心ください。EC2のバックアップはサーバー停止状態でも取得することが可能です。

おすすめAWS運用 開発機を用意する方法

続いてのおすすめ運用は、開発機や検証機を用意する方法です。小さめの業務システムであれば、検証テスト用に開発機を用意されていないことも多かったのではないでしょうか。これまで物理サーバーでインフラを用意していた場合、あまり使わない可能性のある開発機に本番機同様のコストをかけることが難しいこともありました。

先の章でもお伝えしたように、AWSは稼働しているときにだけ課金される従量課金になります。開発機を使っていないときは、停止させておきましょう。課金がストップします。また、使うか使わないか分からない開発機はそもそも作らなくても大丈夫です。ソフトウェアのバージョンアップや、OSのセキュリティパッチ適用、トラブルが起きた際の検証用など、開発機が必要になるタイミングは来ます。そのときに本番機のコピーを作成してしまえば問題ありません。

おすすめAWS運用 自動化ツール活用法

いかがでしたでしょうか。今や社内の基幹システムや業務システムでも当たり前に使われているAWSは、ユーザ側の様々な工夫によって利便性を高めたり、コストを削減したりしています。裏を返せば少しの知識と運用の工夫でユーザ毎に格段の差が出るとも言えます。AWS運用を検討される際には、是非AWS運用プロフェッショナルにご相談されてみてください。

また、AWS運用歴10年以上のターン・アンド・フロンティアが提供するAWS運用支援ツール「Simple Dashboard」の活用もおすすめです。シンプルと名の付くように、通常時の運用に必要な機能だけが詰まっています。定時バックアップの設定もGUIで簡単にできますし、 Amazon EC2 の起動、終了を予約しておく機能もありますので、先にお伝えした「必要なときに必要な分だけ」を簡単に実現することができます。

社内システムのAWS運用はこのようなツールを使って、さらに効率的に、便利にしてみてはいかがでしょうか。

元記事発行日: 2021年03月17日、最終更新日: 2021年03月17日