AWSの資格って取った方がいいの?
エンジニアの坂下です。この業界では資格取った方がいい、資格なんていらないって論争をチラホラ聞きます。きのこ派かたけのこ派かぐらいによく聞きます。
そこでAWSを業務としてもうすぐ1年、AWS資格8冠の私がAWS資格って取った方がいいのか個人的な見解も含めながらお伝えしていきたいと思います。
目次
AWSの資格とは?
そもそもAWS資格ってどんな資格あるのか。執筆時点では11個の資格があります。
詳しい内容はAWS公式ページをご覧ください。
難易度でいうと、
基礎 << アソシエイト << 専門分野 < プロフェッショナル
って感じです。
人によっては専門分野とプロフェッショナルが逆という方もいらっしゃるかと思いますが、難しいことは変わらないと思います。
少し前までは、プロフェッショナル試験は下位試験を持っていないと受験できないなど条件がありましたが、今はありません。そのため最初からラスボス(プロフェッショナル)と戦ってもいいわけですが、素直に焦らず難易度の低いものから順を追って受験することを私はお勧めします。
私は、AWS未経験(IT業界は経験者)で、ソリューションアーキテクトアソシエイトから受けましたが、AWSのAの字もわからんようであればクラウドプラクティショナーから受験してサービスを理解してから挑んだほうが良いかと思っています。
「資格がないと仕事をしてはいけない」ということではないので必須ではありませんが、私は「資格はないよりあった方がいい」と思っています。特に初学者にはおすすめしたいと思います。知っていると知らないでは業務の吸収が違います。
ただ資格を持っているからと言って、5年、10年の経験がある人と戦えるかというとそうではないので、資格に過度な期待は禁物です。
AWSの資格を取ってよかったこと
「承認欲求を満たせます!」…というのは冗談で、私が感じた“資格を取ってよかったこと”を2つお伝えしようと思います。
一つは成長スピード上げることができます。自分で言うのもなんですが、AWS未経験から資格取得を通してかなり自分の成長を感じております。前章でも少し触れましたが、業務の吸収力を上げることができました。
元々、理解力が低いと自負しておりますが、そんな私でも業務を通して教えていただいたことをすんなり理解できたり、打ち合わせの話についていけたりと勉強しててよかったと感じることが多かったです。
例えるならば、RPGゲームで初期に物語中期まで使える強い武器を所持しているようでした。
もう一つは、知識の幅を広げることができたことです。AWSはたくさんのサービスを提供していますが、実際に業務で利用するのはおそらく数サービスに偏ってしまうのかなと思います。ただ資格試験を通して自分が知らないサービスを知ることができ、「こんなのあるんや!すげぇ!(語彙力皆無)」って何度もなりました。また業務でもお客様からのご相談を受けた際に「使ったことないけどあのサービス使えないかな?」とか頭に浮かんできたことも多くありました。これも資格勉強してなかったら出てこなかったと思います。
AWS資格試験の情報収集について
資格試験に興味が湧いてきたでしょうか? そうなると先人の知恵をお借りしたくなり、資格試験の情報収集をすることでしょう。その中で私なりの注意点を2つお伝えしたいと思っております。
1つは、書いていることを鵜呑みにしないことです。
どういうことかと言うと、「たった○○時間で合格!」や「たった○週間で合格!」みたいなものです。これは嘘を書いているから気を付けろ!ってことではありません。記事の投稿者は合格しているかと思いますが、他の人も同じように合格できるかは別の話です。
理由としては、人によってITに対してのバックグラウンドが違いますし、理解力も異なります。そのためあくまで参考程度に留めておき、自分も同じようにできると思わないでください。痛い目を見ます!!受験料は決して安くないので、できる限り犠牲者は減らしたい思いです。
実際、私自身は何度も「自分は理解力が低いんやからこの人の倍くらい勉強しないと」とか「自分は天才ではない」と言い聞かせ、自己洗脳しておりました。そのおかげもあってか今のところ一度も試験に落ちていません。
もう1つは、勉強方法は人それぞれだと言うことです。勉強方法があっているかは人それぞれです。私もホワイトペーパーを最初から全部読んで読破してやろうとか考えていた時期がありましたが正直あんまり頭に入ってこず、自分に合わない勉強方法もしました。
ただ、こればかりは実際に勉強してみないとわからないもので、試験に合格することも大事ですが、自分に合う勉強方法を確立するのも学びの一つかと思います。
あとはよく陥りがちなのが効率厨になってしまうことです。時間が有限なので短時間で合格したい気持ちはすごくわかります。ただ効率厨になってしまったがために、方法を探すのに時間を割いてしまい肝心の勉強ができず勉強不足で不合格になってしまうことがありますので、ある程度目処をつけたら黙って勉強始めるべきです!
AWS資格の勉強方法
やはり誰でも簡単に合格したいと思いますよね。合格への必勝法があるとすれば私も知りたいです。ただ、残念ながら簡単に合格というのは難しいと思います。とは言え「しっかり勉強すれば誰でも合格できるものだ」と私は思っていますので、これからAWS試験を受けてみようと思った方への勉強のコツを最後にお伝えしようと思います。
「AWS資格 勉強方法」と検索すると膨大な量の情報が出てきます。AWS公式トレーニング、ホワイトペーパー、ブラックベルト、ベストプラクティス集、well-architected、試験対策本・・・・調べれば調べるほど情報の沼にハマってしまい何から勉強したら良いのかわからなくなると思います。(私もそうでした)
そんな方にはまず始めの第一歩として、AWSトレーニングのExam Readiness(eラーニング)を受講することをおすすめします。AWSの公式トレーニングというと「お金かからない?」って心配になる方もいらっしゃるかと思いますがこのeラーニングは無料です。Exam Readinessのざっくりな内容は下記となります。
Exam Readiness
- 試験範囲の説明
- 試験範囲のサービス概要
- サンプル問題
- 問題の解答方法
何から始めていいかわからない人はとりあえずコレをやってみてください。各試験ごとにeラーニングが用意されています。特に問題の解答方法は合格への近道になるかと思います。ただ、日本語版が用意されているものもあれば、英語版しかないものもあります。英語版もGoogle翻訳などを使うと利用できるのでそこまで不便に感じないと思います。下記にソリューションアーキテクトアソシエイトのリンクを貼っておきます。
Exam Readiness(ソリューションアーキテクトアソシエイト試験)
Exam Readinessが受講し終わったら、次は試験対象のサービスの概要をAWS Black Belt(AWSクラウドサービス活用資料集)で把握しましょう。Black Beltが何かというとAWS社員の方が各サービスについて説明してくれている資料(セミナー)になっております。英語が苦手な方もこの資料(セミナー)は、全て日本語ですので安心して受講することができます。こちらも無料ですので安心してください。
上記2つを実施した以降は、無責任に聞こえるかもしれませんが好きに勉強してもらって構わないです。この2つ以降は人それぞれにあったやり方を実施していただいた方が良いかと思います。前章でも述べましたが自分に合った勉強を探すのも一つの学びだと思ってやってみてください。
そうは言っても・・・という方のために、参考までに私の勉強方法をお教えします。
私は、上記2つが終わった後は問題集をひたすら解いてました。いろんなところが問題集を出していますが一つ言えることが答えを覚えるだけでは合格は厳しいことです。特に問題集を解く時は他の選択肢がなぜ間違いなのかも深堀りして、わからない場合はネットで検索したりAWS公式ドキュメントを見に行ったりして自分で納得ができるようにひたすら繰り返していました。
問題集も繰り返し解くことをおすすめいたします。
そのため、私は
問題集を解く → わからないところを調べる → 問題集を解く → わからないところを調べる・・・
を少なくとも5回は繰り返し続けていました。
AWSの資格試験本番について
最後に資格試験本番についての心得をお伝えしたいと思います。っと言ってもマインド的なことになってしまいますが・・・
一つ目は、問題をしっかりと読むことです。当たり前といえば当たり前ですが、問題文のたったひとことで解答が全く異なります。例えば、「コスト最適化」や「パフォーマンス重視」といった言葉が代表例になります。また問題を読んでいく上で、「このサービス入ってないやつは選択肢から除外やな」とかがわかってきます。当たり前のことではありますが、試験中に焦って読み飛ばさないように心掛けましょう。
もう一つは、最後まで諦めないことです。私も「何を言っているのかわからない・・」問題に何度も遭遇してきました。そういう問題にあった時は問題文を何度も読むことをおすすめします。そうすると正解はわからないけどこの選択肢が間違えなことだけはわかるっていうのがきっとあると思います。そういう積み重ねで消去法で正解を導くのも一つの手段なので、わからなくても最後まで戦ってみましょう。
いかがだったでしょうか。資格試験について私も熱く語ってきました。もちろん合格することが目的ではありますが、まずは受験することに意義があります。
資格試験は緊張します。私は8度も受けていますが、毎回若干お腹が痛いです。
不合格になったとしても、落ち込まずに自分に「ナイストライ!」と褒めてあげてください。
皆様の御武運をお祈りしております。
元記事発行日: 2021年08月27日、最終更新日: 2024年02月28日