ブログ

AWS運用で果たしてインフラ費用は安くなるのか?

AWSの利用を検討される際、「便利なのはわかるけど費用は今の環境よりも安くなるのか?」という疑問をお持ちの方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。今回は、「AWSを使うとコストメリットはあるのか?」という皆さんの疑問を分かりやすく解説していきます!

AWS運用時の費用比較 物理サーバの購入価格と比較するのは間違い?!

AWSに限らず、クラウドへの移行を検討されるときに必ず気になるのが「費用」のお話ではないでしょうか。

日頃営業をしていると、「今は社内で物理サーバを設置して使っていますが、物理サーバとAWSを比較したら物理サーバの方が圧倒的に安かった!これはどう考えたらいいですか?」とご質問いただくことがあります。

この場合は「どんな項目で比較をされていますか?」と質問をさせていただくことが多いです。なぜかというと、物理サーバの費用とAWSの利用料で単純に比較をするのは正確な比較とは言えないからです。

ここで、よく起こりがちな費用比較をご紹介します。

物理サーバの場合

多くの企業はIT機器の更新時期を4~5年とすることが多いため、物理サーバを5年間使用することを想定して費用を算出します。

AWSの場合

従量課金(使った分だけ)での支払いになるので、多くの場合1ヶ月あたりの利用料を算出します。

この二つを同じ条件で比較するために、オンプレミスを購入した時の価格とAWSを5年間(60ヶ月)利用した費用を並べて検討してしまう・・・ことがあります。このように単純なサーバ費用とAWS費用を比較するとAWS費用が高く見えてしまうことが多いのです。

この観点で「AWSの方が高いからやめよう、、」となってしまうのはもったいない。なぜならこの比較は正しい費用比較になっていないことが多いからです。

なぜ正しく無いのか?
どんな観点で考えると正しく比較ができるのか?

本ブログでは、正しい費用の考え方を5つのポイントでご紹介します。

AWS運用時の費用比較ポイント1 見えないコストも含めよう

まず一つ目にチェックするポイントは、

「AWSにはサーバー以外の見えないコストが含まれている」ことです。

例えば自社でサーバを購入して設置する場合、サーバの購入費用以外にも、

  • サーバを置いておく場所
  • サーバを管理するための電源や空調設備
  • WIndowsを始めとしたライセンス購入費用
  • サーバ機器を管理するための人件費

等、サーバを購入する以外の見えないコストが発生します。

AWSの場合は、上に記載したこれらの費用が全てAWS利用料に含まれているのです。

サーバを置いておく場所はAWSが管理するデータセンターになり、停電や温度の上昇で機器が停止してしまうリスクを考える必要がありません。

また、ライセンスもAWSが提供するライセンスを利用することが出来るので、別途購入する必要がありません。また、サーバ機器自体は私たちからは見えない場所にあるので、機器の管理をする必要はありません。

これらを踏まえると最初にご説明した単純なサーバの購入費用とAWS費用で比較してしまうのが正確ではない、ということがわかります。

費用比較の際は、TCO(サーバ導入や、管理維持に関わるすべてのコストの総額)で比較をすることを意識しましょう。

AWS運用時の費用比較ポイント2 正確なリソースで比較しよう

二つ目のチェックポイントは「必要なリソースを柔軟に利用可能」ということです。

例えば、自社内にサーバを設置すると考えたときには5年後を見越してスペックが大きめなサーバを用意する必要がありました。それはなぜかというと、物理サーバは一度購入してしまうと後から容易にスペックを変更することが出来ないためです。

このような理由から、サーバリソースが足りなくなってしまうことが無いように、最大値を想定してサーバを購入する必要があります。

それに比べてAWSは数クリック、そして数分でサーバスペックを柔軟に変更することが出来ます。柔軟にスペック変更が出来るので、導入当初は最小スペックで運用を始め、利用者が増えてきたらサービスの成長に合わせてスペックも大きいタイプに変更していくことが推奨されています。

物理サーバを用意する時のように、初めから最大値に合わせる必要は無いのです。

物理サーバとの費用比較となると、どうしても物理サーバと全く同じスペックでAWS利用料を試算してしまうことが多いです。せっかくクラウドを使っているのに、使っていないスペースやそれに伴う無駄な費用が発生してしまうはもったいない。

AWSの場合は、最小スペックからスタートして、サービス利用の成長の想定に合わせてスペックアップしていくことを前提に費用算出をしましょう。

AWS運用時の費用比較ポイント3 検証機は常時稼働する必要なし!

三つ目のチェックポイントは「使った分だけの課金」ということです。

物理サーバの場合、利用用途が検証用や開発用、ステージング用など毎日利用しないサーバに関しても、本番環境と変わらずに5年分の費用を支払う必要がありました。

AWSの場合、使った分だけの課金になるので、サーバを停止している間の費用は発生しません。そのため、検証用や開発用のサーバは利用者がいない深夜帯や休日は止めておく、また、日中帯も実際に作業をするときにだけ稼働させる、という運用をすることが可能になります。

費用算出をする際にも、全てのサーバを24時間365日稼働する想定ではなく、利用しないサーバは停止しておくことを大前提に見積もりをすると、物理サーバと比較したときにAWS利用料の方がコストメリットが出ることが多いです。

「使った分だけの課金」という概念は物理サーバには無かった概念のため、比較の際につい忘れがちですが重要なポイントです。

AWS運用時の費用比較ポイント4 リプレイスから解放されよう 

四つ目のチェックポイントは「リプレイスが不要になる」ということです。

物理サーバを利用する場合、多くの場合およそ5年で減価償却することになるため、また5年後に大規模なサーバ入れ替えプロジェクトが待ち受けることとなります。

そうすると、その際に改めて設計し直すための時間や人件費等、サービスを極力止めずに移行を完遂するための大きなコストが発生します。物理サーバを使い続ける限り、5年毎にリプレイスを検討する必要があり、その度に多くの時間やコストが発生することになります。

AWSの場合は「更新」という概念が無く、利用したい時に利用を開始して、止めたい時に止めることが出来ます。そのため、5年毎に発生する大規模なリプレイスプロジェクトから解放され、プロジェクトに掛かっていた時間やコストを考慮する必要がなくなります。

なかなか費用算出が難しいポイントではありますが、5年後に発生するリプレイスプロジェクトの費用も考えて比較してみましょう。

AWS運用時の費用比較ポイント5 障害時の機会損失リスクも考えよう

五つ目のチェックポイントは「機会損失リスクを最大限に減らせる」ということです。

AWSを利用する場合、ハードウェアで障害が起きた時の人件費の削減と機会損失を防ぐことが出来ます。私はAWSを始めとしたパブリッククラウドを使うメリットとしてこの観点が一番大事だと思ってます。

物理サーバが故障したとしたら、サーバが設置してあるデータセンターや社内まで駆けつけてそこから何が起きてるかチェックして、修理して、、と多くの場合、何時間もサーバが停止状態になってしまう。つまり何時間もサービスが止まってしまい、機会損失や社内業務の大幅な遅れにつながってしまう可能性が高いです。

AWSの場合は、何か異常があった際、インスタンスを再起動するだけで、新しい筐体で稼働が出来ます。自社で使っているサーバの他に、無限にコールドスタンバイ(予備のサーバ)が用意されているようなイメージです。そのため、障害が発生した時に数分〜数十分で復旧対応を完了させることが出来ます。

これらを踏まえると、実際に障害が発生した際に掛かる人件費やサービスが継続できない事による機会損失まで含めて、比較をすることが見逃しがちだけど重要なポイントです。

これまで復旧に数時間掛かっていた部分を削減できる、私はこれがクラウドの最大のメリットだと考えています。

AWS運用時の費用比較 まとめ

いかがでしょうか。

物理サーバとAWSを比較する際には、単純にサーバの費用とAWSの費用を比較するのではなく、

サーバ以外の周辺の費用が考慮されているか?
AWSの構成自体が最適になっているか?

このようなポイントで費用を見ていくと、無駄が発見できたり、AWSの方がコストメリットが出る可能性も高くなります。
AWSの費用を試算する際には、ぜひ本ブログの内容をチェック項目として活用いただけると嬉しいです。

とはいえ、自社だけで正確に費用を算出するのは難しい・・・という方は、
是非、ターン・アンド・フロンティアまでお問い合わせください。

元記事発行日: 2022年04月17日、最終更新日: 2022年04月17日