AWS運用 交換ができるリザーブドインスタンス「コンバーチブル」とは?
AWS の Amazon EC2 リザーブドインスタンスには「スタンダードリザーブドインスタンス」と「コンバーチブルリザーブドインスタンス」の2つの種類があります。
今回は今までに書いた内容も含めますが、EC2 リザーブドインスタンスの購入オプション「コンバーチブルリザーブドインスタンス」についてご紹介したいと思います。
目次
AWS運用 リザーブドインスタンスの購入オプションについて
以下は EC2 のリザーブドインスタンスについての解説です。
スタンダード
オンデマンドインスタンス料金に比べて大幅な割引【最大 72%】が適用されます。スタンダードリザーブドインスタンスは別のインスタンスファミリーには変更ができません。
コンバーチブル
オンデマンドインスタンス料金に比べて【最大 54%】の割引が適用されます。スタンダードリザーブドインスタンスに比べると割引率は低くなりますが、同等価格以上のインスタンスへ変更が可能です。
契約期間
1年または3年です。3年契約の方が割引率が高くなります。
ただし購入後のキャンセルはできません。
支払い方法
以下の3つの支払い方法から選択できます。
- 全額前払い
初月に全額を一括で支払います。割引率は最も高くなります。 - 一部前払い
初月に一部料金を支払い、残額は毎月支払います。 - 前払いなし
割引単価料金を毎月支払います。
前回のリザーブドインスタンスについてのブログにも目を通していただけますと嬉しいです!
https://aws.taf-jp.com/cms/blog/21837
なお、リザーブド は EC2 のほかにも下記のサービスで提供されています。
- Amazon RDS
- Amazon ElastiCache
- Amazon DynamoDB
- Amazon OpenSearch Service (Amazon Elasticsearch Service)
- Amazon Redshift
AWS運用 コンバーチブルリザーブドインスタンスについて(EC2)
上記で触れたように、「コンバーチブルリザーブドインスタンス」は「スタンダードリザーブドインスタンス」より割引率は低くなりますが、差額費用を支払うことで「異なるインスタンスファミリーとの交換」や「異なるインスタンスサイズとの交換」、「異なるOS(プラットフォーム)との交換」が可能です。
例としては、「r4からr5」や「c5からr5」、「largeからxlarge」などのインスタンスファミリーやサイズ、「LinuxからWindows」などのOSの交換が可能です。
また、交換の実行回数に制限はありません。
※元のコンバーチブルリザーブドインスタンスと同等かそれ以上の料金のインスタンスタイプのリザーブドでなければ交換することができないので注意してくださいね。
支払いオプション変更の制限もあり、全額前払・一部前払いのコンバーチブルリザーブドインスタンスを前払いなし(月払い)へ交換することはできません。
最初の購入時の「予約期間の変更(1年または3年)」はできません。
AWS運用 コンバーチブルリザーブドインスタンスの交換を行なってみましょう
実際に「r5.16xlarge/SUSE Linux」から同じインスタンスファミリー、OSでサイズをスペックアップした「r5.24xlarge/SUSE Linux」への交換方法を画像とともに見ていきましょう。
AWSコンソールから「EC2」をクリックします。
続いて「リザーブドインスタンス」をクリックします。
状態が「active(アクティブ)」の交換対象のリザーブドインスタンスを選択し、右上のアクションから「リザーブドインスタンスの交換」をクリックしましょう。
この画面でインスタンスタイプ、リージョンかアベイラビリティゾーン、プラットフォーム、テナンシー、お支払い方法の選択ができます。
すべて選択できたら「提供タイプを検索」をクリックします。
検索して表示された対象リザーブドインスタンスを選択しましょう。
選択すると、「追加で課金される1時間あたりのレート$」が表示されます。
この内容で問題なければ「確認」をクリックしてください。
こちらが最終の確認画面です。
表示内容を確認し、問題なければ「交換」をクリックしてください。
これでリザーブドインスタンス交換のリクエストが完了しました。
リザーブドインスタンスの一覧画面で、交換前のリザーブドインスタンスが「retierd(リタイア)」、交換後のリザーブドインスタンスが「active(アクティブ)」となりますので確認してみてください。
※こちらはあくまでリザーブドインスタンスの交換のみなので、必ず適用したいサーバーのスペックアップを行なってください。リザーブドのみをスペック交換しても条件に一致するインスタンスが稼働していなければ、リザーブドは適用されません。
コンバーチブルリザーブドインスタンスでのAWS運用
長期期間継続して利用するシステムやサービスがあり、すでに安定しているサーバーならば割引率が高い「スタンダードリザーブドインスタンス」、さらに長期で継続利用が決まっているならば3年リザーブドで購入するのが最もオススメです。
ですが将来的に考えた時に、負荷状況や利用者の増減などを見て「インスタンスファミリーやインスタンスサイズを変えるかもしれない」「OSを変更するかもしれない」などの不安要素がある場合は「コンバーチブルリザーブドインスタンス」の購入をオススメします。
「スタンダードリザーブドインスタンス」よりは割引率は低くなりますが、「オンデマンドインスタンス」に比べると料金の節約になるかと思います。
また、もちろん弊社の「cloud link」をご利用でのリザーブドインスタンス導入も可能です。ご相談や、その後の運用保守(24時間365日)まで対応させていただいております。
本ブログを通してご興味をお持ちいただけたら、ぜひ弊社までお問い合わせいただけますと幸いです。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
元記事発行日: 2022年04月21日、最終更新日: 2024年02月28日